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⏰「買わなきゃいけない人」の時刻表。月末のロンドン16時はドル円が普段の1.77倍、NY引けはナスダック1.49倍動いた。でもSQは何も起きなかった

公開日: 2026/10/28更新日: 2026/10/28

🧭 この記事は「需要」シリーズの1本です。5本の結論はまとめ記事で読めます。

🗓️ 需要には「時刻表」がある

前々回は「チャートは需要の結果」、前回は「節目が効くのは損切りがたまる値段だけ」という話をしました。

今回はその続きです。

需要には2種類あります。

欲しい需要買わなきゃいけない需要
例AIブーム、テーマ株輸入代金の支払い、年金や投資信託の月末の調整、損切り
いつ来るか読めない日付と時刻が決まっている
値段を気にするか気にする気にしない(その時刻に必ず執行)

右側は、来る時刻が決まっています。それなら その時刻だけ、値段がよく動いて、取引量も増えるはず です。

お弁当屋さんで言えば、「12時に行列ができる」のは毎日決まっている。その時刻表を作ってみました。

🧪 確かめ方

  • データ:Exnessの5分足、2021年7月〜2026年7月(ドル円・ユーロドル・ナスダック100・ダウ)
  • 測るもの:決まった時刻の 10分間の値幅(高値−安値)と ティック数(値段が更新された回数=取引の活発さの目安)
  • 比べ方:需要が来る日 と それ以外の平日 の中央値を比べる
  • 確認用:同じ日の 別の時刻(14時など) も測る。もし「その日は一日中荒れていただけ」なら、別の時刻でも差が出るはず

📊 結果

需要誰が買う(売る)か時刻値幅ティック数同じ日の別の時刻
月末のロンドン16時(ドル円)世界の年金・投資信託の為替調整15:55〜16:05 ロンドン1.77倍(18.8 vs 10.6pips)2.33倍14時:0.96倍
月末のロンドン16時(ユーロドル)同上同上1.54倍(11.7 vs 7.6pips)1.92倍14時:1.08倍
月末のNY引け(ナスダック)指数に連動する投資信託・年金の調整15:50〜16:00 NY1.49倍(57.5 vs 38.6pt)1.22倍14時:1.16倍
月末のNY引け(ダウ)同上同上1.40倍(93.3 vs 66.7pt)1.30倍14時:1.07倍
ゴトー日の東京仲値(ドル円)輸入企業のドル買い9:50〜10:00 東京1.13倍(14.1 vs 12.5pips)1.22倍14時:1.00倍
四半期SQ(ナスダック)先物・オプションの決済NY引け1.07倍(差なし)1.11倍-

需要が来る10分間だけ、値段がよく動いて、取引も増えています。 同じ日でも14時は普段どおり。「その日が荒れていた」のではなく、その時刻に人が来ていた んです。

📅 毎年起きているか

値幅の倍率を年ごとに出しました。

需要2021(7月〜)20222023202420252026(〜7月)
月末ロンドン16時(ドル円)2.521.811.871.781.192.55
月末ロンドン16時(ユーロドル)2.301.951.491.501.501.33
月末NY引け(ナスダック)1.631.491.782.501.491.52
月末NY引け(ダウ)1.651.421.531.451.441.39
ゴトー日の仲値(ドル円)1.151.141.151.051.061.23

全部、毎年1倍を超えています。 月末の引けは、どの年も1.4倍以上でした。

ゴトー日の仲値は1.13倍と小さく見えますが、そもそも9:50〜9:55の5分足は、東京時間(8〜16時)で 一番よく動く5分間 です(ふつうの平日でも)。その上にさらに1割強が乗っています。

😮 SQでは何も起きなかった

「SQ(先物・オプションの決済日)は荒れる」とよく言われます。でも測ってみると、

ナスダック値幅の倍率
四半期SQ(3・6・9・12月の第3金曜)の引け1.07倍
毎月のSQ(それ以外の月の第3金曜)の引け0.82倍
四半期SQの寄り付き(9:30〜9:40)1.03倍

引けでも寄り付きでも、差は出ませんでした。 米国の指数オプションの多くは寄り付きの値段で決済されるので、寄り付きも見ましたが同じです。

理由はたぶん、SQの売買は 買いと売りが打ち消し合いやすい からです。決済する人は両側にいるので、偏りが出にくい。一方、月末の調整は「株が上がった月は、みんなで株を売って債券を買う」のように 同じ向きにそろう。

節目の記事でも書いたとおり、値段が動くのは需要があるときではなく、需要が片側に偏ったとき です。

ダウの四半期SQの引けだけは1.25倍と少し大きめでしたが、5年で19回しかなく、偶然と区別できる差ではありません(ナスダックは1.07倍)。なので「SQは絶対に効かない」とまでは言えません。

⚠️ 注意

  • ゴトー日は日本の祝日を考えていません。 土日だけ前の営業日にずらしています
  • ティック数は、ブローカーの値段が更新された回数で、実際の取引量そのものではありません
  • 「よく動く」は「どっちに動く」とは別の話です。今回は 向きは測っていません。月末の向きは、その月に株と為替がどう動いたかで毎月変わります

🎉 まとめ:時刻表を持っている人は強い

  • 値段に関係なく必ず売買する人が来る時刻は、決まっている
  • 月末のロンドン16時とNY引けは、毎年1.4〜1.8倍動く。同じ日の別の時刻は普段どおり
  • 需要があっても、買いと売りが打ち消し合うと動かない(SQ)

チャートを見て「なんか急に動いた」と思ったとき、時計を見てみてください。月末の16時だったり、9:55だったりするはずです。

動いた理由は、チャートの中ではなく、時刻表の中にあります。 あなたの時刻表を、今日から一つずつ作っていきましょう💪

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