ドル円タートルズ徹底検証【System1 vs System2】3つの時間足で勝者を決める
🐢 前回の記事への疑問
前回の記事で、YouTubeで紹介されていた**55日ブレイクアウト(System2)**を検証した。
結果は「市場による」というものだった。FXでは微妙、株や商品では機能する、と。
しかし、ドル円に絞って深掘りしていないことに気づいた。
そこで今回は:
- System 1(20-10)vs System 2(55-20)
- 日足・4時間足・1時間足の3つの時間足
で徹底比較する。
📊 検証条件
| 項目 | 設定 |
|---|---|
| 通貨ペア | USD/JPY |
| System 1 | 20期間ブレイク → 10期間決済 |
| System 2 | 55期間ブレイク → 20期間決済 |
| ストップロス | 2ATR |
| 時間足 | 日足、4時間足、1時間足 |
| 期間 | 日足: 10年、4H/1H: 約2年 |
🏆 結論を先に言う
System 1の圧勝。
| 時間足 | System 1 | System 2 | 勝者 |
|---|---|---|---|
| 日足 | +29.4% | +22.3% | System 1 |
| 4時間足 | +5.5% | -5.3% | System 1 |
| 1時間足 | +29.0% | +1.1% | System 1 |
3戦3勝でSystem 1の完勝。
あれ?YouTubeで推されていたSystem 2は...?
📈 詳細な検証結果
日足の結果
| 指標 | System 1 (20-10) | System 2 (55-20) |
|---|---|---|
| トレード数 | 106回 | 44回 |
| 勝率 | 37.7% | 40.9% |
| PF | 1.39 | 1.69 |
| 累積リターン | +29.4% | +22.3% |
| 最大DD | -15.8% | -7.2% |
| Long損益 | +20.4% | +18.6% |
| Short損益 | +9.0% | +3.7% |
分析:
- System 2は勝率とPFで優位だが、トレード回数が少なすぎる
- System 1は回数で稼ぐタイプ
- 最大DDはSystem 2の方が小さい(安定性は高い)
4時間足の結果
| 指標 | System 1 | System 2 |
|---|---|---|
| トレード数 | 134回 | 75回 |
| 勝率 | 35.8% | 28.0% |
| PF | 1.14 | 0.83 |
| 累積リターン | +5.5% | -5.3% |
| 最大DD | -10.1% | -12.1% |
分析:
- 4時間足はどちらも微妙
- System 2はマイナスに転落
- 中途半端な時間足はFXに向かない?
1時間足の結果
| 指標 | System 1 | System 2 |
|---|---|---|
| トレード数 | 787回 | 390回 |
| 勝率 | 37.0% | 29.5% |
| PF | 1.24 | 1.01 |
| 累積リターン | +29.0% | +1.1% |
| 最大DD | -8.1% | -13.6% |
分析:
- 1時間足System 1は日足と同等のリターンを叩き出す
- System 2はほぼトントン
- 短期足はSystem 1(20-10)との相性が良い
😱 Long vs Short問題
驚くべき発見があった。
| 方向 | System 1 日足 | System 2 日足 |
|---|---|---|
| Long | +20.4% | +18.6% |
| Short | +9.0% | +3.7% |
| Long勝率 | 43% | 38% |
| Short勝率 | 31% | 44% |
Longが圧倒的に強い。
これは何を意味するか?
ドル円の長期トレンド
2015〜2025年のドル円は:
- 2015年: 120円
- 2020年: 103円(コロナで円高)
- 2022年: 150円(利上げで円安)
- 2024年: 160円(さらに円安)
- 2025年: 155円前後
長期で見れば円安トレンド。
つまり、ドル円はLongが有利な相場だったということ。
📅 年別パフォーマンス
System 1(20-10)日足
| 年 | リターン |
|---|---|
| 2016 | +3.7% |
| 2017 | -1.3% |
| 2018 | +1.9% |
| 2019 | +1.4% |
| 2020 | -11.6% |
| 2021 | +0.5% |
| 2022 | +12.0% |
| 2023 | +9.2% |
| 2024 | +16.4% |
| 2025 | -3.5% |
特徴:
- 2020年のコロナショックで大負け
- 2022年以降の円安トレンドで大勝ち
- 2024年は最高の年(+16.4%)
System 2(55-20)日足
| 年 | リターン |
|---|---|
| 2016 | -7.2% |
| 2017 | +4.3% |
| 2018 | +0.6% |
| 2019 | +0.9% |
| 2020 | -4.2% |
| 2021 | +4.6% |
| 2022 | +15.1% |
| 2023 | +5.2% |
| 2024 | +7.2% |
| 2025 | -4.1% |
特徴:
- 2020年のダメージはSystem 1より軽い
- しかし、勝っている年のリターンも小さい
- 安定しているが爆発力に欠ける
🤔 なぜSystem 2は負けたのか
YouTubeで推されていたSystem 2(55-20)がドル円で負けた理由を考察する。
1. トレード回数の問題
- System 1: 年間約10回トレード
- System 2: 年間約4回トレード
トレード回数が少なすぎると、統計的な優位性が発揮されにくい。
2. エントリーの遅さ
55日ブレイクアウトは、トレンドの初動を逃す。
2022年のドル円円安トレンドでは:
- 3月にトレンド開始
- System 1は4月にエントリー
- System 2は5月にエントリー
1ヶ月の遅れは、ドル円では5円以上の差になることも。
3. ドル円の特性
ドル円は:
- 比較的ボラティリティが低い
- トレンドが出ると長続きする
- しかし、55日待つほどの大トレンドは稀
System 2は「超大型トレンド」向けだが、ドル円ではそこまでのトレンドが少ない。
📊 時間足別の考察
日足が最強の理由
- ノイズが少ない
- トレンドが明確
- スプレッドコストの影響が小さい
4時間足が微妙な理由
- 日足ほどトレンドが明確でない
- 1時間足ほどトレード機会が多くない
- 中途半端なポジション
1時間足が意外と健闘した理由
- トレード回数が多い(787回)
- 小さな勝ちを積み重ねる
- ただし、System 2は機能しない(55時間=2日以上待つのはFXでは長すぎ)
🎯 ドル円でタートルズを使うなら
推奨設定
| 項目 | 推奨値 |
|---|---|
| システム | System 1(20-10) |
| 時間足 | 日足 or 1時間足 |
| 方向 | Longのみ or 両方向 |
| ストップロス | 2ATR |
具体的な運用
- 日足チャートで55日ブレイクアウトを待つ必要はない
- 20日ブレイクアウトで十分
- Longの方が勝率が高いので、ショートは控えめに
- 2022年のような円安トレンドでは爆発的に稼げる
😅 YouTubeの55日システムへの反論
「55日ブレイクアウトが最強!」
これは市場と通貨ペアによる。
- S&P500やゴールド: System 2も機能する
- ドル円: System 1の方が良い
- ユーロドル: どちらも微妙
万能な設定は存在しない。
🔚 まとめ
ドル円タートルズの真実
- System 1(20-10)がSystem 2(55-20)に完勝
- 日足と1時間足が有効、4時間足は微妙
- Longの方がShortより圧倒的に有利
- 円安トレンドの年(2022-2024)で大きく稼げる
注意点
- 2020年のようなレンジ相場では負ける
- トレンドが出ない年は我慢が必要
- 円高トレンドが来たらShort比率を上げる判断も必要
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この記事は2025年12月のデータに基づいています。投資は自己責任でお願いします。
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