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【全面訂正】EMA200押し目買い検証は完全な誤りでした

公開日: 2025/12/25更新日: 2025/12/27

⚠️ この記事について

以前この記事で公開していた「EMA200押し目買いで累計+7万pips」という検証結果は、完全な誤りでした。

読者の方がEA化してバックテストしたところ、記事の結果とは全く異なる結果が出ました。

深くお詫び申し上げます。


📊 実際のバックテスト結果

読者の方がMT5でEA化し、2022年〜2025年でバックテストした結果です。

バックテスト設定

バックテスト設定

項目設定値
EAEMA200 Pullback EA
通貨ペアUSDJPYm
期間2022.08.15 〜 2025.12.20
初期証拠金1,000,000 USD
レバレッジ1:25

残高推移

残高/有効証拠金グラフ

約3年間で**+611ドル(微プラス)**。元記事で主張した「累計+69,970pips」とは程遠い結果です。

詳細な統計情報

バックテスト詳細結果

指標値
総取引数363
勝率33.06%
プロフィットファクター1.11
シャープレシオ0.71
最大連敗数13回

勝率33%、PF1.11。「最強クラス」とは言えないレベルです。

通貨ペア別の結果

通貨ペア損益PF
USDJPYm+6111.11
AUDUSDm+2551.06
GBPCADm+2211.04
GBPJPYm-1,0810.88
EURNZDm-2,4920.70
GBPNZDm-2,6730.69

31通貨ペア中、ほとんどがマイナス。

元記事では「GBPJPY +55,499pips」と主張していましたが、実際は -1,081(マイナス) でした。


🔍 なぜこのような検証ミスが起きたのか

原因1: タッチ判定のロジック問題

元の検証では「EMA200に10pips以内でタッチ」という条件を使用していました。

しかし、この判定には曖昧さがあります:

  • 安値がタッチしたのか?終値がタッチしたのか?
  • ローソク足の実体?ヒゲ?
  • タッチした「後」にエントリー?タッチした「足」でエントリー?

Pythonでの検証とEAでの実装で、この解釈が異なっていた可能性が高いです。

Python
# 曖昧なタッチ判定の例
# どちらを使うかで結果が大きく変わる
touched = low <= ema200 + tolerance # 安値ベース
touched = close <= ema200 + tolerance # 終値ベース

原因2: 先読みバイアス(Look-Ahead Bias)

Pythonでのバックテストでは、意図せず将来の価格を参照してしまうバグが入りやすいです。

例えば:

  • H4のEMA50を取得する際に、「現在形成中の足」を使ってしまう
  • 15分足のエントリー判定で、その足の終値を先に見てしまう

EAでは強制的に「確定した足」のみを参照するため、このバイアスが排除されます。

Python
# 危険なコード例(先読みバイアス)
ema_h4 = df_h4.loc[current_time, 'ema50'] # 未確定の足を参照する可能性
# 正しいコード例
ema_h4 = df_h4.loc[df_h4.index < current_time, 'ema50'].iloc[-1] # 確定足のみ

原因3: マルチタイムフレームの同期問題

この手法は「H4でトレンド確認」「15分足でエントリー」というマルチタイムフレーム戦略です。

問題点:

  • H4の足が確定するタイミングと15分足のタイミングがずれる
  • Pythonで異なる時間足のデータを結合する際にインデックスのずれが発生
  • リアルタイムでは「H4が確定するまで待つ」が、バックテストでは即座に参照してしまう

EAでは自然にこの問題が解決されるため、Pythonとの結果に乖離が生じます。

原因4: データ品質の問題

15分足の長期データ(3年分)は信頼性に問題がある場合があります:

  • 欠損している足がある
  • 異常なスプレッドのデータが混入
  • ブローカーによって微妙にデータが異なる

特に無料で取得できるデータは品質が低いことが多いです。

原因5: pips計算の桁間違い

通貨ペアによって1pipsの価値が異なります:

Python
# USDJPYの場合
pips = (price2 - price1) / 0.01 # 正しい
# EURUSDの場合
pips = (price2 - price1) / 0.0001 # 正しい
# もし間違えると...
pips = (price2 - price1) / 0.01 # 100倍の誤差!

元の検証で桁を間違えていた可能性があります。

原因6: 確証バイアス

正直に認めます。

  • 「YouTubeで人気の手法 = 勝てるはず」という先入観があった
  • 良い結果が出たとき、「やっぱり!」と深掘りせずに公開した
  • 異常に良い結果(+7万pips)を疑わなかった

+7万pipsという結果が出た時点で「何かおかしい」と気づくべきでした。

原因7: 検証の単一性

元の検証はPythonでの1回だけでした。

本来やるべきだったこと:

  1. Pythonで検証
  2. EAでも検証(←これをしなかった)
  3. 異なる期間で検証
  4. 異なるパラメータで感度分析

EAで確認していれば、公開前に誤りに気づけたはずです。


📝 正しい結論

EMA200押し目買い戦略の実態

項目元記事の主張実際
EURUSD累計+69,970 pips不明(再現不可)
GBPJPY累計+55,499 pips-1,081(マイナス)
USDJPY累計+49,155 pips+611程度(微プラス)
総評最強クラス優位性なし

結論:EMA200押し目買い戦略に、元記事で主張したような優位性はありません。

一部の通貨ペア(USDJPY)では微プラスですが、他の通貨ペアでは大きくマイナスになります。


💡 この件から得た教訓

1. 異常な結果は必ず疑う

「累計+7万pips」という結果が出たら、まずバグを疑うべき。

本当にそんな手法があれば、全員が使っているはずです。

2. 複数の方法で検証する

検証方法メリット
Python高速、柔軟
MT4/MT5 EAリアルに近い、先読みバイアスなし
TradingView視覚的に確認できる

最低2つの方法で一致するまで公開しないことを今後徹底します。

3. マルチタイムフレームは特に注意

異なる時間足を組み合わせる戦略は、バックテストでバグが入りやすい。

Pythonで検証する場合は、タイムスタンプの同期に細心の注意が必要です。

4. 読者フィードバックは宝

今回、読者の方がEAで検証して報告してくれなければ、この誤りは放置されていました。

「記事通りにならない」という報告があったら、読者が正しい可能性を真剣に考える。


🙇 読者の皆様へ

この記事を信じて:

  • EAを開発した方
  • 資金を投入した方
  • 時間を費やした方

本当に申し訳ありませんでした。

今回誤りを発見・報告してくれた読者の方には、心から感謝します。


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2025年12月25日 初版公開 2025年12月27日 全面訂正(誤った検証結果を削除、原因考察を追加)

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